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『リバーサイド・ネイキッドブレッド』発売記念インタビュー!
フィーヤンでは久々の連載作となった 、『モンキー・パトロール』の
有間しのぶ先生『リバーサイド・ネイキッドブレッド』
が単行本発売となりました!!
単行本の発売記念とともに、
今年デビュー30周年を迎えた先生にインタビューを敢行いたしました〜!
定価840円〈A5判〉
書店用POP
▼STORY▼
中1・若干反抗期のいぶきは、パン屋のお姉さん・リルにひっそりと片想い。
そんなリルは大学の同級生・穂刈(ポカリ)に想われて幾星霜、けれどもまるで“トモダチ”で。
そしていぶきのボーイフレンド・犬井はSM女王様・伸子に猛アタック中!
心の洗濯をしたいあなたに送る、感情ゆたかな群像劇。
【『リバーサイド・ネイキッドブレッド』について】
(編集部=編 有間先生=有)
編:単行本発売、おめでとうございます!
まずは、この物語をお描きになったきっかけや経緯などがあれば教えてください。
有:ありがとうございます。
単純に自分がパンを焼くのが好きなのと、
自然体で綺麗な、働くお姉さんやお母さんを描きたかったからです。
あと自分的に「中学生」はずっとあんな感じなので、
それも一度表に出したかった。
編:本作を描いていて、楽しかったところ・苦労したところなどがあればお聞かせください。
有:楽しかったのも大変だったのも、
夜中においしそうな資料を山ほど見ながらパンを描いたこと
です(笑)。
編:様々なタイプのキャラクターが登場する今作ですが、
描きやすいキャラ、描きにくいキャラはいますか?
有:描きやすいというか、女王様はいつまでも描いてたいくらい気に入ってました。
編:美味しそうなパンがたくさん描かれていますが、
パン屋を出すにあたってどういった取材をされたんでしょうか?
有:とりあえず地元と、行ける範囲のおいしいといわれる店、自分が好きな店
は総なめしました!数種類ずつパンを買って、お店の雰囲気や店員さんをみて、
ここだと思うお店は何回も通いました。
顔なじみになったお店の方に実際に質問したり、頼んで窯をみせていただいたりも。
編:描き下ろしでは犬井の妹・れんのその後にスポットが当てられていますが、
彼女を選んだのはなぜですか?
有:ちいさい彼女は本編でずっとベタ塗(真っ黒背景)の中にいたので、
「ちゃんと生きて成長してるよ」という存在にしたかったのです。
それに「れん」はこの物語の核でもあるので…。
【漫画家生活について】
編:今年はなんと、先生のデビュー30周年目に当たるとのこと!おめでとうございます!!
プロとしては30年目となるわけですが、初めて漫画を描かれたのはいつ頃だったのでしょうか?
有:ありがとうございます。実際にコマをわって漫画を描くのは、
近所にマンガ好きの同級生が転校してきた小学4年生からだと思います。
2人でノートに鉛筆で描いてましたねー。
編:構想~仕上げと過程の多い漫画制作の中で、お好きな作業とその理由を教えてください。
有:構想です。
これからの地獄もまだ見ず、自分の限界にもぶち当たる前の自由勝手なひと時…。
編:画材や作業のお供などで、「これがないと!」という愛用の品はありますか?
有:製図用のシャープペン、20年前に画材屋でみつけて愛用してます。
10本買ってローテーション。あとお茶をすごく飲みます。
お仕事場には常に愛猫がご一緒の様子。
編:「フィール・ヤング」での連載は2006年完結の『モンキー・パトロール』以来
5年ぶりとなりましたが、ご自身に変化はありましたか?
有:世の中も激動したし私個人もいろいろありましたが、一番うれしいのは、
ずっと座礁状態だった「ホテルポパン」という漫画が単行本化することです。
ずっと読んでくださってた方たちに、やっとご恩返しできるかな…。
12月と、1月か2月に上下巻で講談社からでます(宣伝)。
編:漫画家をやっていてよかった、と思った瞬間があれば教えてください。
有:読者さんにご感想いただいたとき、それが褒めであろうとそうでなかろうと、
「まっすぐ伝わってる!」「深く読み込んでもらってる!」
と、実感するときです。
アナログでイラストを描かれている先生。
いろいろな紙の種類のスケッチブックが並んでいるのが見えます。
スタンランの絵の横でおそろいのポーズ!
編:思い出に残る漫画・小説・映画などを教えてください。
有:田淵由美子先生と陸奥A子先生と、朝日ソノラマから出ていた「マンガ少年」という雑誌と、
「ドカベン」と松本零士先生と白土三平先生と大島弓子先生と
石井隆先生が自分の原点だとおもいます。
編:今後、漫画家として挑戦してみたいことはありますか?
有:いかにもマンガ的な、空想ファンタジーを描きたいです。
それかキャラクターが2~3人しかでてこない日常もの。
(無理かなーなぜかキャラ増えちゃうんだよなー)
編:最後に、フィーヤン読者のみなさんへメッセージをお願いします。
有:『リバーサイド・ネイキッドブレッド』ご愛読ありがとうございました。
またお目にかかれたらうれしいです。
ご回答、ありがとうございました!
30周年を迎え、ますます深まる有間先生ワールド!
今後のご活躍にも、要注目ですね。
(取材:2012年11月某日)