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最新短編集『夏服に着がえれば』イントロダクション
元町夏央先生の最新短編集
『夏服に着がえれば』が絶賛発売中です!
カバーガールは、表題作の主人公・ミホ。
夏に最適の淡く爽やかなカバーの秘密は
本を手に取ってご確認ください!
定価980円
書店用POP
それでは、2011~13年の約3年間に発表された
思春期&大人短編たちを紐解いて参りましょう。
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「夏服に着がえれば」
スカートの裏地を触っていないと眠れなかった「想ちゃん」。
毎日一緒にお昼寝していたのにだんだん接点が減り
初めてクラスメイトになった高校1年生、
彼はわたしを「志田」と名字で呼んだ。
わたしの知ってる想ちゃんはもういないのかな——。
* * *
幼なじみ男女の距離って複雑ですよね。
主人公ミホのように「あいつがモテてるなんてウケる!」
という気持ちもありつつ、他の子よりも遥かに長い
付き合いの長さをなんとなく誇らしく思ったり。
単行本巻末では、元町先生の幼なじみ話が暴露されてますよ。
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「Baby Jellyfish」
クラスでパシリにされてるスクールカースト最下層の“クラゲ”。
しかし放課後、彼は同じバイク好きの
可愛い女子・志村と(ちょっと離れて)一緒に下校する仲。
録画したレースを観ていると、妙な雰囲気になり…。
* * *
おかっぱ男子・クラゲのすっぱ過ぎる青春…。
えづきそう、もうやめて、それ以上描かないで!!!と
身をよじる系の短編です。
イタい、イタいよクラゲ…。
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「静電気14」
思い出ファザコンのしほ、男関係の嘘ばかりつく彩、オタクなマリマリ。
14歳の中学生女子たちが、隠れ家で繰り広げる
ちょっとえっちなガールズトーク。
* * *
あの頃、なぜ男も女も性に興味津々だったのか…。
首に絆創膏貼って学校来た彩みたいな子がいたのを思い出します。
本当にその下にキスマークあるのかい、とは誰も突っ込めず…。
タイトルにもなっている静電気シーンがなんとも可愛らしい。
大人へと移り変わる季節を描いた掌編です。
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「わたしの好きな実可子ちゃん」
後輩に厳しい美容師・なぎさに1通のメール。
それは、高校時代の同級生・実可子が自殺したという報せだった。
実可子と“別れた”のは、いつだったか。
記憶をたぐると見えてくるものは——。
* * *
「何にも言ってくれないんだね」と言った
実可子の寄る辺なさを考えると切ないものがあります。
なぎさは自分のことで精一杯だっただけなのにね、と第三者なら思うけれど。
いや、でも、もしかしたら、あの時。
巻末解説にはこの作品に寄せる先生の想いが綴られています。
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「ジンジャー・ハニー」
ちゃんと身綺麗にしてるけれど地味な姉・飛鳥と
可愛い女子の中の女子である妹の優菜。
いつも妹に振り回されてしまう飛鳥だけど
実は内緒であることをしていて…。
* * *
ハタチ過ぎたばかりの妹にはわかるまい、
可愛いボトルの化粧品よりも、地味でも5年後に
効果が出る化粧品を選ばねばならぬことを…。
三十路の堅実な姉と大学生の妹の隔たりがリアルで、
新入社員を見つめるアラサーも共感必至です!
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巻末には、著者自ら語った作品解説を収録。
それぞれの作品への思いや裏話は単行本でしか読めません!
夏は元町夏央先生の『夏服に着がえれば』で決まり!
爽やか、じりじり、ずーん…
たくさんの気持ちを味わってください!