気鋭の新人 市川ラク先生の初めてのオリジナル単行本
『臭えば獣 香れば媚薬』が大好評発売中です!
発売を記念し、市川先生にインタビューを敢行しました!


01_nioeba_cov.jpg 定価980円

“女と香料”をテーマにした
本誌オムニバス連載『ファム・フォーミュラ』を改題したこの作品。
どこから読んでも芳しい香りが漂ってくるような
濃密な短編集に仕上がりました。


[収録作品]
No.1 ムスク[麝香] 男子高生を見つめるゲーセン店員・鹿取
No.2 アンバーグリス[龍涎香]出産間近の幼なじみを羨むアラフォー
No.3 シベット[霊猫香]場末の美人ダンサーの起死回生策とは?
No.4 ダマスクローズ[薔薇]豆腐店の看板娘に春来たる♥
No.5 カストリウム[海狸香]モデルレズカップルの出世道
No.6 サンダルウッド[白檀]笑顔で
男を転がす小悪魔な女流画家
No.7 組香
 三十路の香道講師が惑う久々の恋

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三宅乱丈先生寺田克也先生W推薦ッッ!
気になるお二人のコメントは、下記のインタビューに画像アリです☆



==単行本について==

編集部(以下:編):「臭えば獣 香れば媚薬」発売おめでとうございます!
          まずはひとことお願い致します。

市川:ぶじに単行本化が叶って良かったです♪
   お世話になった皆さまに、ありがとうございます!


編:「香料」をテーマにした物語を描こうと思われたきっかけを教えてください。

市川:別のマンガの取材中だったんですが、美人のベリーダンサーさんから、
   お香とはちがうスパイシーで品のある香りがして、
   香水のことはフローラル・シトラス・パウダリー系しか知らなかったので
   ギャップにはっとして。
   そこから調べて、ネタにしたいなあと思ったんです。


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▲第3話はダンサーが主人公。場末のエチオピアパブでくすぶるちひろ。


編:全7回を通して、大事にされていたことや意識されていたことがありましたら教えてください。

市川:香料と主人公の女の性質がリンクするように、という所です。
 

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▲知らない香りがテーマだったら、主人公の性質から香りを想像するのも楽しいかもしれませんね。
 香水瓶のラベルのようにオシャレな予告カットを、特別にズラリと並べてみました!



編:毎回タイプが異なる女性が主人公で、それぞれの主人公にそれぞれの人生がある、
  と思わせられました。特に思い入れのある回や、大変だった回があれば教えてください。

市川:カストリウムてこずった!
   いえ他の話も全体的にいっぱいいっぱいでしたです。勉強になりました。

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▲市川先生に「てこずった」と言わしめた第5回のカストリウムは、
 モデルレズカップルの出世道。



編:雑誌連載時の『ファム・フォーミュラ』というタイトルの由来を教えてください。

市川:女と香料が主役だからそのまま…。
   『フォーミュラ』って調香師の専門用語で、『香水のレシピ』
  
のことだそうでして…。


編:なるほど。フランス語で「ファム」が「女」の意味ですものね。

編:市川先生にとって「香り」とはどんな存在のものですか?

市川:安心するものです。


編:帯にてご推薦をいただいた、三宅乱丈先生・寺田克也先生とのご関係を教えてください。

市川:愛する大先輩がたです。

   三宅さんの作品で描かれるはじける生命力と、
   とりかえしのつかない絶望感に、泣いたり笑ったり「生きねば!」と
   強く思ったりしながらまねしてみようと思って、できなかったり…。

   寺田さんの作品の圧倒的なたしかな技術とユーモアに憧れまくっていて、
   まねしてみようとして、全然できなかったり…。


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▲お二人からの愛のこもったコメントはこちら!
 単行本のデザインにも素敵に合っているので、現物でもぜひご確認を!


編:カバーもすごくステキに仕上がりました!
  市川先生ご自身のお気に入りポイントを教えてください。

市川:モダンなところ!ピンクがさし色なのも嬉しいです♡
   そして題名、変えて良かったなあとつくづくおもいますね(笑)。
   担当さんありがとうございます!


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▲単行本タイトル「臭えば獣 香れば媚薬」は、
 相談の結果、記念すべき第1回の扉リードが採用となりました。選んでいただき光栄です!




==漫画家生活について==


編:いつ頃から「漫画家になりたい」と思い始めましたか?
  また、本格的に描き始めたのはいつごろですか?

市川:動き出したのは就活シーズンからです。
   中学・高校の頃はコピー本どまりですが同人活動をして、幸せにくらしていました。



編:原稿制作の過程で、どの作業がお好きですか?また、苦手な作業は?

市川:枠線引きが好きで、トーンが嫌いです…。


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▲お仕事場のご状況。


編:お仕事の気分転換はどんなことをしていますか?

市川:さんぽです。


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▲欠かせぬ画材たち。


編:原稿のおとも(飲み物・食べ物)などはありますか?

市川:お茶です。

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▲市川先生ご愛用のチャイグラス。


編:ご旅行がお好き、とお聞きしましたが、今までご旅行されて楽しかった思い出や、
  これから訪れてみたい国など教えてください!

市川:好きでも海外に行ったのは一度だけなんですが、
   思い込みのはげしい性格なのでトルコには運命を感じましたね…。

   同時にツアーで行ったギリシャにはそこまで入れ込まなかったから、
   やっぱり運命なんじゃないですかね…。
   パスポートが使えるうちにもう一度トルコに行きたいです。
   (※大好きだけど、旅行中は警戒心猜疑心ビンビンで行きたいですね…)


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▲思い出のトルコゆかりの品々。鍋敷き(?)の柄がすごくかわいいです。




◎読切り「日なたの吸血鬼」について

編:今月のフィールヤング11月号には新作読切りが登場していますね!
  このお話を描こうと思われたきっかけを教えてください。

市川:掲載が秋とのことから、なんかこう、
   
私の思う秋の、ものさみしい感じをだせたらと…。


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▲本誌でぜひチェックしてみてください!


編:それでは最後に、フィーヤン読者の皆さまにメッセージをお願いします。

市川:精進します!
   ここまで読んでくださってありがとうございました!




市川先生、ありがとうございました!
渾身の初単行本、ぜひお手に取ってみてくださいね。


(取材日:2013年9月某日)