「オハナホロホロ」の連載終了後、青年誌で短編シリーズ「手紙物語」を連載し、
ふたたびフィーヤンでペンをとった
鳥野しの先生の新作が単行本化!



○●あらすじ●○


〝スカートが好き〟な少年・桃井太一はある日、
制服にスカートを穿いて登校した。
学校中がざわめく中、つきあっていた彼女・水先輩からはフラれ、
しかし一方でクラスメイトの白井さんは「面白いじゃん!」と声をあげーー?

スカートをめぐる恋と不自由をユーモラスに描いた青春白書!

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本体価格680円+税

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▲帯画像

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▲カバー全貌画像


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【「ボーイ☆スカート」のこと】



編集部(以下、編):新作は読切りから始まりましたね。


鳥野:まさか一冊分つづくと思わなかったので、2話目からすでにネタがなくて大変でした。
   ひたすら担当の鹿さんに「もう描くことないです」と泣きついてました。


編:そんなこと言ってましたね~(笑)。とはいえ、ぶじ1冊分描き上がって良かったです。

  そもそも、どんなことがきっかけでお描きになったんですか?


鳥野:単行本のあとがきにもあるように、実際にスカート男子を目撃したことです。
   その男子をみたときに、すごく率直に「あ、いいな!」と思ったことに自分でもびっくりしまして。
   今考えると、自分が自然にそう思えたこと自体もうれしかったというか……。
   以前の自分では、絶対にそうは思わなかったという確信があるので。



編:鳥野さんの高校時代はどんな感じでしたか?


鳥野:おたく。ありがたいことに、おたくでも別に迫害されませんでした。みんないい子だった。
   ありがとうクラスメイト。同窓会には行かれないけど。


編:今回の原稿はいつもと勝手が違う面があったとおっしゃっていましたが、それはどんなところでしょうか?


鳥野:登場人物があまり極端な表情をしないので、作画するうえで微妙なさじ加減が
  むずかしかったです。白井さんと水先輩は、とにかく毎回それまでの原稿と顔が似なくて
   苦労しました。
桃井くんは手癖で描ける顔にしたので楽だったんですが。
   それでも単行本修正で原稿を見返したら、
みんな1話と顔がぜんぜんちがった!



編:お気に入りのシーンはありますか?



鳥野:白井さんのヒゲ姿ですかね。
   男子がスカートで解放されるとしたら、女子を解放するものはなんだろう、と。
さんざん考えたんですが、
   わからなくて。女の子(女性)はそんなに簡単に解放させてもらえないとも思うので。
   でも、じゃあせめて「男子がスカートをはく」くらい愉快な気持ちになれるようなこと……と考えて、
   白井さんにはヒゲ女子になってもらいました。

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編:新作「麦の惑星」、原稿おつかれさまでした。とても素晴らしかったです!

鳥野:ありがとうございます!背景だけで10日くらいかかりました。だめですね、このスケジュール。

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【近況】

編:最近、何かハマっていることはありますか?

鳥野:バレーボールくらいの大きさの、小さいバランスボール。
   つらいときに揉んでいるとストレスが軽減されます。
   あとキツネと必殺商売人(再)。
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とりあえずきつね よくみると顔がこわい このひとたちは大陸のほうのきつねです

 

編:「漫画家ごはん日誌」でカバーイラストをお描きになってましたが、これから夏場に食べたいものは
   ありますか?

鳥野:夏に限らず、西つるみ先生の「そうだ、食べ放題いこう。」にも出て来たホテルニューオータニの
  「サンドイッチビュッフェ」
には行ってみたいです。

   あと同じくニューオータニで夏限定の「桃のサンドイッチ」を食べてみたいです。
   これはこっそり 「漫画家ごはん日誌」の表紙に描きました。


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編:最近、好きな芸能人はどなたですか?

鳥野:えっ誰だろう……ムロツヨシさんは好きですね。ドラマや映画だと役者さん本人を好きになるよりも
   演じた役を好きになるほうなので、「この人が出ているから絶対見る」みたいな存在はあまり無いです。

 

編:東京にお住まいの鳥野さんですが、東京以外に「1年間住む」としたらどこがいいですか?

鳥野:長野県松本市です。一時期本気で移住を考えました。

 

編:読者へのメッセージをお願いします。

鳥野:「ボーイ☆スカート」は突飛な話にみえると思いますが描いてある気持ちは、
   誰でも違う形でどこかで出会うものなのでは……と思いながら描きました。

    とはいえむずかしく考えずに楽しんでいただければうれしいですし、

    感想もきかせていただけたら更にうれしいです。

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たわむれに自家製酵母 この数日後にお亡くなりに・・・・・・もうしわけないことを・・・・・・



(取材:2015年5月某日)