トップ > スペシャル企画 > ねむようこ「三代目薬屋久兵衛」4巻発売記念インタビュー!
ねむようこ「三代目薬屋久兵衛」4巻発売記念インタビュー!
本格漢方×大人の純情ラブが三角関係模様!?
ますます人気絶好調の「三代目薬屋久兵衛」の最新4巻が発売されました!
4巻の発売を記念して、ねむさんのインタビューをお届けします。
本体価格900円+税
書店用POP
◆◇◆あらすじ◇◆◇
新しい恋vs昔の初恋、
どっちを選ぶ?
祖父の漢方薬局「薬屋久兵衛」を
継ぐために修行中の三久(25)。
植物好きのシャイ男子・叶と
じれったくも距離を縮め、ついに両想いに♥
もっとお互いにわかり合いたいと、
失敗した結婚のことを叶に話した三久。
叶は「全然気にしない」と言ってくれたけれど、
話を聞きつけた三久の初恋の人・アキトは激しく動揺。
なんとアキトは、三久との結婚の約束のために
この町に戻ってきたと言い出してーーーー…!?
本格漢方×大人の純情ラブ、過去と今の狭間で心揺れる第4巻!
◆4巻お試し読みはこちら!◆
http://shodensha.tameshiyo.me/9784396766801
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
[ 作品のこと ]
編:『三代目薬屋久兵衛』4巻発売おめでとうございます!
まずは一言お願いいたします!
ねむ:ありがとうございます。
無事に4巻が出せて良かった。
毎回言ってますが、本当に毎回ヒヤヒヤしているんです。
編:3巻のラストではついに三久と叶くんの思いが通じ合いました♥
両思いになってからの2人を描く上で、楽しさや難しさはありますか?
ねむ:両思いになったところで、とかく自分から
積極的に行動するということをしない2人なのでそこは苦労します。
他のキャラだったら「今すぐ会いたい!走って会いに行く!」みたいな流れも
作れるんでしょうが、この2人だと、会わせるだけでも一苦労です。
▲両思いになった2人は初めて会う約束をしました
叶くんはあんな性格だけに暴走したら大変そうだし、
三久も三久でうじうじし出したら収集つかなくなっちゃう。
見守ることしかできないけど、いつもヒヤヒヤしています。
楽しいと思うことはあんまりないです。笑
でもそんな中で、4巻の最終話では三久が自分から叶くんに
「私はこうしたいし、叶くんにはこうしてほしい」と
話せたのはとても良かったなって思います。
▲内容は本編でのお楽しみ♪
他人に自分の希望を伝えることって怖いんですよね。
受け入れられなかったらどうしようって思ってしまう。
特に三久みたいに傷ついたことのある人は。
でもここで三久が叶くんに話せたのは
ある程度受け入れてくれるだろうという算段があったからだと思うんです。
2人の中でちょっとずつそういう信頼関係が
芽生えてきているのが見ていて嬉しかったです。
編:4巻は初恋の人・アキトの新たな顔が出てきた巻でもあります。
最近のアキトをねむさんはどんな気持ちで描いてらっしゃいますか?
ねむ:なんて不器用な人なんだろうって思いながら描いています。
とてもひねくれてますよね。アキトを見ていると。
ひねくれている人って傷ついている人なんだなーって改めて思います。
▲自分が傷ついているから、傷ついている人に共感できるアキト
でもアキトって、自分の中の負の感情にだけはやたら素直なんですよね。
寂しさとか、不安とか、諦めとか。
なのでネガティブな方向への行動力があって、
そのぶん物語を引っ掻き回してくれるので、私としてはありがたい存在ですw
三久と叶くんのような人達にはこういうトラブルメーカーが必要なんだろうなって思います。
アキトありがとう。
▲ザ・トラブルメーカー!!!
編:4巻の中のベストシーンを教えてください。一か所じゃなくても構いません!
ねむ:
①奈美くんがらいむちゃんをモップで絡めとるところ。
この2人は描いていてとても楽しいですね。
しかし、こんなことやろうと思ってもスッとできないですよね。
奈美くんはコッソリ練習してるのか…?それともモップ絡めとりの常習犯なのか…。(後者っぽいな…)
②叶くん家のベランダの小さな森を見せてもらうシーン。
植物を描くのはとても楽しいです。
こんなベランダいいなぁ。
下の階の人から苦情来そうやけど。
③雪山で寝袋にくるまっているおじいいちゃん。
自分で描いといてアレなんですがめっちゃ明太子みたいじゃないですか?
「アレ!?明太子なんか描いたっけ!?」って二度見してしまいましたもん。
ちなみにこのエピソードは父の体験談から拝借しました。
編:4巻の中でお気に入りのセリフを教えてください。こちらもベスト3くらいまでぜひ!
ねむ:
①「この歪で優しい言葉を受け取れる私になるまで待っててよかった」
コレはね~、ほんとにコレだよね~って我ながら思います。
自分のイライラの原因を外側に求めると失敗すること多々です。
だいたい女性ホルモンが原因です。(※個人の感想です)
②叶くんのセリフ「カウンター」
この気持ち、めっちゃわかります。
私もカウンターが好きです。
テーブル越しに人の顔見て話すのって緊張しますよね。わかります。
世の中の全ての机がカウンターになればいいのに。
③奈美くんが三久に言う「それ全然売り物になると思いますよ」ってセリフ。
自分の仕事にそういう価値がつくのはとても嬉しいことだと思う。
「それ」っていうのが形にならないものなので、余計に。
そこをサラっと認めて、サラっと本人に伝えられるって、
奈美くんっていい男だなって思いますね。
編:4巻の中で特にお気に入りの扉絵はどれですか?
ねむ:20話の扉絵が気に入ってます。
単行本ではカラーでお見せできないのが残念だけど。
動物を描くのも楽しいです。
あと17話の扉絵も好きです。
こちらは単行本の口絵になっておりますが。
色の組み合わせが上手いこといきました。まんぞく。
編:カバーイラストは三久をめぐる男子2人!
1~3巻までのルールとははずれましたが、それが新鮮でとても素敵です。
このイラストに決まるまでの経緯や、気合いを入れた点などをおしえてください。
ねむ:男の子2人っていうのは初めてでしたが、
ラフを描いてみたら意外としっくり来たのでそんなに不安はありませんでした。
他にも三久1人のものや、らいむちゃんと川合ちゃん2人のものもありましたが、
満場一致でボーイズ案に決まりました。
いつも人物の背景にその人に所縁のある小物などを並べているのですが、
今回はアキトの部屋の様子と叶くんの研究室の様子を描きました。
でもアキトの部屋にあるものがゴミだらけなのでちょっと困りました。
編:久兵衛と同時発売のフィーヤンは表紙&巻頭!
どちらも超~~かわいいですが、がんばった点や特に見てほしい点などおしえてください。
ねむ:ありがとうございますー。
どちらも気に入っているので誉めてもらって嬉しいです。
表紙は三久のワンピースの柄が気に入っています。
もうちょっと裾の方にはテニスのラケットが描いてあるのですが、
テニスのラケットってめっちゃ昭和感あるな!と思いました。
80年代っていうか昭和って感じがして気に入っています。
▲特別にトリミング前のイラストをご紹介♥
巻頭の方はトレースがうまく行ったので満足してます。
ラフで上手く描けたものをトレースしても表情が微妙に違ってしまうんですよね。
今回はラフよりもいい表情になったので良かったです。
あと三久の鼻が可愛く塗れました。
▲完成版は雑誌でご覧ください!
編:次はいよいよ5巻!
ねむさんの単一タイトルの中で一番の長さになりますね。
5巻に向けての楽しみにしてほしい見どころや、
今まさに頑張って描いているぜ~なポイントなどおしえてください。
ねむ:ね。5巻ですって。びっくりです。
飽き性なので、こんなに長く続けられたことに自分でもびっくりしています。
今までの連載より物語の進行がゆっくりなのでその分長くなったのかなと思います。
今は物語の最初から積み重ねてきたものが
徐々に形になって見えてくる時なので描いていてとても楽しいです。
キャラクター達が自分たちで勝手に動いてくれる時期なのでそれを汲み取って行く感じです。
4巻では思いが通じた三久と叶くんですが、
その後どうやって関係を築いて行くのかを暖かく見守って頂けたらなと思います。
あと佐田くんにも注目して下さい!(たぶん得に何も起こらないと思うけど。好きだから見てほしい…。)
▲佐田くん、また5巻でね!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
[ 近況のこと ]
編:秋にさしかかり、トランプさんのご様子いかがですか?
ねむ:トランプ氏は選挙が近くて緊張しているからか
ちょっと便秘気味ですが、概ね元気です。
あいかわらず毎朝5時に起こしてくれます。
▲あとがきにも登場中のトランプ氏
編:最近の「生きててよかった!」なニュースはなんですか?
ねむ:イエモンのライブに行ったことですかね?
それを言わせようとしてますね?そうですよ。その通りです。
生きてて良かったと思いましたよマジで。
むしろ若返りました。わーい。
編:好きなポケモンを教えてください。
ねむ:ガーディ。つれて歩いています。
編:最近オススメのマンガや本を教えてください。
ねむ:大川ぶくぶ先生の「ポプテピピック」いつも寝る前に読んでいます。大好き。
あと岩本ナオ先生の「金の国 水の国」すごく大好き。
編:最後にフィールヤング読者さんへコメントをお願いします。
ねむ:毎度ありがとうございます。
こないだまで夏だと思ってましたが
気づけばもう9月も終わろうとしています。(ヒィィィ!)
そろそろ忘年会のお店を押さえときましょう。
来年は酉年です!
ではまた!!!
ねむさんありがとうございました!
物語はクライマックスへとさしかかっています。
ぜひ雑誌でも追いかけてくださいね!
(取材:2016年9月)