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河内遙インタビュー!part2
2009年、 デビューコミックス一挙4冊刊行で世間を沸かせた
“漫画界のアンファンテリブル(恐るべき子ども)” こと河内遙先生。
その河内先生の待望の新作コミックスが登場!!
フィール・ヤング本誌でも大人気連載中の「夏雪ランデブー」が
満を持してのコミックス化です。
目つきの悪い花屋のバイト青年・葉月が
一目惚れしたのは、店長の六花。
しかし、彼女の部屋に上がらせてもらえたと喜んだのもつかの間、
中から見知らぬ男が半裸で出てきて!?
低温一途青年×さっぱり未亡人×草食系執着霊の純情三角関係!!
「夏雪ランデブー」POP
編集部(以下編):「夏雪ランデブー」1巻発売おめでとうございます!
今巻は、2月に始まる河内遙 5社リレーフェアの皮切り作品ですね。
※「夏雪ランデブー」1(祥伝社)→「関根くんの恋」1(太田出版)→
「縁側ごはん」(芳文社)→「はてなの花」(集英社)→「真空片戀パック」(白泉社)
河内:ありがとうございます。
こんなことができるのは、各社の担当さんたちがみんな軽やかだからだと思います。
フェアは、編集さんやデザイナーさん、営業の方、書店の方々みなさんが関わって、
協力して面白がってくださるからこそ出来ること。
ドキドキしますが、ありがたいです。それに尽きます。
5社リレーフェアのポスター
5社リレーフェアのPOP
<夏雪ランデブーについて>
編:連載中の「夏雪ランデブー」についてお伺いします。
どんなことをきっかけに「夏雪ランデブー」という作品を描こうと思い立ったのですか?
河内:読んでいてヤキモキするものが描きたくて。
3人で成立する人間関係ってどんなものでも、あやういバランスだと思うのですが、
そこを眺めつくしてどこまでいけるかな、という小さな挑戦。
出てくるどの人にも、なりたくないな、と思ってもらえるようなものにしたくて。
編:葉月、六花、島尾、を描く上で気をつけていることはありますか?
河内:描きながら気付いたけど、みんな、どこかしらしつこい、というのは共通点で。
結局誰が粘り勝ちできるのかなー、と眺めながら描いています。
島尾の雰囲気は徐々に生々しくなっていってほしいと思っています。
葉月の体に幽霊・島尾の体がつきぬている図
編:本誌で今、島尾がとんでもないことになってますよね〜(2巻収録分)。
さて、モデルになっている人はいますか?
河内:特定のモデルはいませんが、お店屋さんを1人で切り盛りしている友人が
何人かいて、お店中心に回っている生活というのはイメージしやすいです。
編:幽霊である島尾が、亡くなっても奥さんの六花のところに留まっているわけですが、
河内先生ご自身は、同じようなシチュエーションになったら留まりますか?
河内:なりたいですよオバケ!
文房具屋の次になりたいものがオバケ。
島尾と六花
編:そういう想いが、コミックス「へび苺の缶詰」に収録されている、
霊が出てくる短編などにも反映されているのかもしれませんね。
編:今までのところで、先生がいちばん気に入っているシーンやカラーイラストはありますか?
河内:第2話の導入が、なんとなく好きかも。フワフワしたネームで。
第2話の1ページ目。
編:今後の展開を漏らしてください。
河内:ゴチャゴチャしてきます。
<漫画家生活について>
編:原稿制作の過程で、どの作業がお好きですか? また、苦手な作業は?
河内:どの作業も得意じゃないけど好きです。
編:他の作家さんに聞いてみたいことはありますか?
河内:計画の上手な立て方と机上の整理の仕方。
前回(2009年)の写真は自宅の机で、こっちは仕事場の机です
編:執筆机の周り貼ってあるのは、カラーイラストのコピー。にぎやかで楽しい!
編:お気に入りの画材はありますか?
河内:まとまるくん。
この写真、何枚も撮った中のとびきりの1枚です。
編:ご家族と漫画の話をすることはありますか?
河内:します。今ハマっている漫画の話を聞いたり、面白かった漫画を貸したりしています。
編:「好きなもの」と聞いて一番に思い浮かぶのは?
河内:お茶か、もやし。
編:「苦手なもの」と聞いて一番に思い浮かぶのは?
河内:風船のキュッキュという音。
編:今いちばん欲しいものは何ですか?
河内:コピーロボット。
編:ははは、連載に加えて5社リレーフェアの準備などなど、この冬は忙しかったですからね〜!
[4月号掲載の予告カットの着色3段階]
ペン入れ終了
着色スタート。画材はコピックです。
着色完了
編:2010年はどんな年にしたいですか?
河内:ゆかいで元気に暮らしたい。
編:そうですね、ゆかいで元気!大切なことです。
最後に、フィーヤン読者へメッセージをお願いします。
河内:はやいもので、半年以上のおつきあいとなりました。
「夏雪ランデブー」最後まで見守って頂けると幸いです。何卒。
編:インタビューご回答ありがとうございました!
3人の関係、どんどん複雑になっていくのでお見逃し無く!!
(取材:2010年2月某日)